◎日韓有識者、「朝鮮通信使」関連資料をユネスコ記憶遺産申請候補に(『中国新聞』5月2日記事)

《記事要約》韓国釜山で1日、日韓有識者による共同推進部会議が開かれ、江戸時代に朝鮮王朝が日本に送った外交使節「朝鮮通信使」の関連資料をユネスコ記憶遺産登録申請候補にすることを決定した。登録申請候補に決めた資料は日本側からは呉市の「朝鮮人来朝覚備前御馳走船行烈図」や福岡・長崎をはじめ各地に残る資料、韓国側からは通信使が残した記録など約90件。

《私の考え・感想》 大学で歴史学を専攻しており、また世界遺産や世界の文化に凄く興味がある自分にとって目をひかれる記事でした。世界遺産検定2級を昨年取得するくらい世界遺産、好きなんです(余談なのですが、12月に1級にトライする所存です)。

 「世界記憶遺産」とは何か私なりに調べてみました。【世界記憶遺産】とは1992年にユネスコが主催し、立ち上げた「世界の記憶」プログラムにより登録されている遺産で、不動産を保護する世界遺産とは別に書物や楽譜、手紙などの「記録物」を保護する事業。日本の世界記憶遺産には「慶長遣欧使節関係資料」などがある。
☆参考文献:世界遺産検定事務局『詳しく学ぶ世界遺産300世界遺産検定2級公式テキスト』(NPO法人世界遺産アカデミー 2013年)

 
 比較的ポピュラーな世界遺産とは違って、世界記憶遺産の知名度は低いのが現状な気がします。私も検定の勉強がなければ知らずに過ごしてきたはずです。つまり手紙や書物や楽譜のような書かれたもの記録されたものを保護していこうよ、という取り組みです。今回の記事に少しホッとしたというか感じるものがあったのは日韓合同の遺産であるということ。本当に規模がデカくて複雑で、歴史的にも根深い日韓関係の認識問題。私もついつい従軍慰安婦問題などからは目をそむけ、現状真正面から、一から学んでいこうと考えることはできていません。そんななか、江戸時代のこうした日韓の交流の記録が両国から資料を出しあうという形で登録に向けて動いているのは、日韓の歴史を共有するという点で素晴らしいことだと思います。

 私自身もっと歴史学に本腰をいれていきたいと思いますし、大口を叩けるほど知識はありませんが、ロマンを感じる世界遺産に関連した今回の記事がきっかけで日韓両国の歴史を今一度学びなおすのも必要かなと前進できました。江戸時代は専攻分野ではないんですが、関心をひかれる記事でした。


【受験の話だけど、社会に出てからでも自分の限界を越えて頑張る瞬間はある。それを乗り越えた経験が自信に繋がって今がある。/ビリギャル・土井裕泰監督】